埼玉県の痛くない内視鏡検査・手術、便潜血検査は正務医院まで

器具の消毒について

Q 内視鏡の構造を教えてください。
A 色々な部位とパーツで複雑に構成されています。
内視鏡で使用するカメラ(ファイバースコープ)は1、コネクター部 2、ユニバーサル コード部 3、操作部 4、挿入部など色々な部位とパーツで複雑に構成されています。
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Q 検査で使用した内視鏡はどのように洗浄、消毒しているのですか。
A 消毒方法は大きく2通りあります。
基本的にはまず取り外せるパーツを取り外し、全体(表面)、内部、を用手的に洗浄します。次に洗浄したファイバーを消毒します。
消毒方法は大きく2通りあり消毒液の中に浸けて消毒する方法と自動洗浄消毒機を使用する方法です。
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Q 自分の前の患者さんが何かの感染症(B型・C型肝炎など)を持っていた場合、自分にも感染する可能性があるのでしょうか。
A 感染の危険性はほとんどありません。
内視鏡専門医や内視鏡技師が検査を担当している病院では、内視鏡に付着した感染源などによる感染を防ぐためには適切な消毒・滅菌方法が行われており、内視鏡検査による感染の危険性はほとんどありません。
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Q 洗浄剤、高水準消毒剤はどのような薬剤を使用しているのですか。
A 厚生労働省より承認を得ている薬剤を使っております。
洗浄剤は中性洗浄剤などよりも汚れを効果的に落とせる酵素洗浄剤を使用しています。 高水準消毒に使用される高水準消毒剤は、厚生労働省より承認を得ているグルタラール・フタラール・過酢酸の3種の薬剤があります。
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Q 生検鉗子などの処置具の消毒・滅菌方法はどのように行うのですか。
A 処置具は分解できるものは分解し、酵素洗浄剤に浸漬したあと超音波洗浄器にて洗浄をおこないます。次にオートクレーブ滅菌をおこないます。
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内視鏡の構造内視鏡の構造
コネクター部
体内を照明するための光源装置を接続します。

ユニバーサルコード部
主に映像関係のコードを内蔵しています。

操作部
内視鏡のアングルを可動、固定して吸引や、送気・送水の操作を行います。 吸引ボタンを押すと内視鏡先端から吸引可能、離すと吸引停止。(吸引)送気・送水ボタンの穴を塞ぐとノズル(送気・送水口)空気が流れます。(送気)送気・送水ボタンを押すとノズルから水が流れます。送水)

挿入部

実際に患者さんの体内に入ります。先端近くは湾曲部(2方向又は4方向に可動)といわれ、柔らかい軟性の材質でできています。

消毒の前には必ず洗浄!!
洗浄せずに消毒行うと有機物などを凝固させその後の洗浄に支障をきたし病原微生物を保護し、感染の原因を作る可能性があります。

外表面洗浄
検査終了後、内視鏡に付着している汚れが乾燥しないうちに洗浄剤により、ガーゼやスポンジを用いて汚れを落とし、水で濯ぎます。

送気・送水チャンネル洗浄
送気・送水ボタンをはずし、替りにAWチャンネルアダプターを取り付けます。ボタンを押し送水を行い次にボタンから指を離し内視鏡先端から水の出なくなるまで送気を行います。
これは、検査中にチャンネル内に逆流した(15cm程度)胃液や腸液などを追い出すために行います。
送気・送水チャンネル洗浄
 AWチャンネルアダプターはノズル詰まりと感染予防に有効
AWチャンネルアダプターAWチャンネルアダプターを装着することで送気チャンネルにも、水を流すことができ細かい異物などを洗い流すことができます。

 ブラッシングは感染予防の重要なポイント 
■吸引・鉗子チャンネル洗浄
  • 吸引チャンネル掃除用ブラシを用いて、取り付け部から①スコープ先端方向、②コネクタ-部方向の2方向にブラッシングを行います。
  • ③鉗子口金はチャンネル開口掃除用ブラシを用いてブラッシングを行います。

吸引・鉗子チャンネル洗浄
その後、洗浄剤によりチャンネル内の汚れを追い出します。
次に全チャンネル洗浄具を用いて全てのチャンネル内に洗浄剤を満たし内視鏡全体を洗浄剤に浸漬し 水で濯ぎます。

用手消毒
洗浄した内視鏡のすべてのチャンネル内に消毒剤を満たし、内視鏡全体を消毒剤に浸漬しその後十分水で濯いだあと乾燥を行います。

自動洗浄消毒装置
用手消毒の工程を自動で行う装置で、洗浄した内視鏡を自動洗浄消毒装置にセットします。

自動洗浄消毒装置使用の場合も用手洗浄が必要!!
用手洗浄を行わないと自動洗浄消毒装置自体が感染源となり感染症などのリスクが高くなることがあります。

患者さんに使用する医療器具は使用目的に応じて3つのカテゴリーに分類され、それぞれのカテゴリーに応じた滅菌・消毒方法が必要となります。これをスポルディングの分類といいます。
  クリティカル器具 セミクリティカル器具 ノンクリティカル器具
接触部位 皮膚や粘膜の無菌の体内に接触 粘膜及び創のある皮膚に接触 創のない正常な皮膚に接触
滅菌・消毒 滅菌 高水準消毒 低水準・洗浄
医療器具 処置具・メス 内視鏡 検査台等

  • スポルディングの分類によると内視鏡はセミクリティカル器具に分類され、高水準消毒が必要な医療器具となります。
  • 内視鏡による感染を防ぐには感染症を持っている、持っていないにかかわらず、すべてを感染症者とみなして高水準消毒を行うことにより感染症を防ぐことが可能となります。(スタンダードプリコーション)

■酵素洗浄剤
  • 洗浄に用いられる洗浄剤は化学成分の働きによる表面張力の低下や可溶性(脂肪・蛋白・炭水化物分解)などの作用がある酵素洗浄剤を使用しています。
  • 酵素洗浄剤によって微生物数が減少し消毒や滅菌に対して抵抗する物質(有機物・無機物)除去することができます。
  • いかなる強力な消毒剤にもまさるのが酵素洗浄剤による洗浄であり消毒の前には必ず洗浄を行います。

■高水準消毒剤
  • これらの高水準消毒剤は、一般細菌、抗酸菌、真菌、ウィルスなどほとんどの微生物に有効であり有機物存在下でも高水準消毒が可能な消毒剤です。
  • それぞれの高水準消毒剤の使用については有効濃度、消毒時間、試用期間などの作用を守って使用しなければならないことが定められています。

消毒剤と対象微生物
  


M
R
S
A






O
1
5
7
H
I
V
HH
CB

VV









グルタラール
フタラール
過酢酸


次亜鉛酸ナトリウム
消毒用エタノール × ×
ポピドンヨード × ×


第4級アンモニウム塩 × × × × ×
クロルヘキシジン × × × × ×
両性界面活性剤 × × × ×
○:有効 △:十分な効果が得られない場合あり ×:無効

上の表からわかるように中水準・低水準消毒剤では、まったく効果がないものや十分な効果が得られない場合があることから高水準消毒剤による高水準消毒を行うことで感染症を防ぐことが可能となります。

処置具は針やメスと同様感染を起こすリスクが高い医療器具です。スポルディングの分類では処置具はクリティカル器具に分類され、滅菌が必要な医療器具となります。

処置具

処置具の製品は2種類あります。

■リユース処置具(繰り返使用可能)
使用した処置具は分解できるものは分解し酵素洗浄剤に浸漬し、超音波洗浄器にて洗浄を行い軽く水を切り潤滑剤を塗布し乾燥させます。次に滅菌パックに入れて、オートクレーブ滅菌を行います。
滅菌とはすべての微生物を殺菌もしくは除去することです。

オートクレーブ滅菌:耐熱釜または高圧釜を用いて加圧蒸気で加熱する滅菌方法です。処置具は135度で5分間の加熱で滅菌を行います。

 リユース処置具のリプロセス工程

■ディスポーザブル処置具(単一回のみ使用)
消毒、滅菌が禁止されており一回のみ使用で再利用せずに使用後は医療廃棄物として破棄します。
  ディスポーザブル リユース
価格 安価 高価
材質 一般的なプラスチック 工業用プラスチック
耐熱性 なし あり
オートクレーブ耐性 なし あり
滅菌 不可(再使用不可) 可能(再使用可能)
処理 破棄 リプロセス工程

このようにリユース製品は手術器具と同様にオートクレーブ滅菌ができる材質を使用しており正しい手順に沿った洗浄滅菌を行うことにより無菌性の確保と繰り返しての使用ができます。
一方ディスポーザブル製品は、単一回の使用を前提としておりオートクレーブ滅菌ができない材質を使用しています。
ディスポーザブル製品を再使用すると感染のリスクが高くなるので再使用は禁止です。

これらの洗浄・消毒・滅菌方法は簡易的に説明したものであり、本来は日本消化器内視鏡技師会による「内視鏡の洗浄・消毒に関するガイドライン 第2版」に基づき、各施設により独自の洗浄・消毒方法が行なわれています。